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2008年3月

父からのSOS -4-

正直に言おう

なにより、ウンチに触れるのがいやだった

ものとしてのウンチもいやだが、

自分の父のウンチに触れることで、

父としての威厳が

私と父との関係が、

ガラガラと壊れていくようで、いやだった。


最近の父は、オムツをしている

最初はおしっこだけ、垂れ流すのは

でも、最近は、お風呂に入っても、

ウンチが浮いていることがあるらしい

ましてや、今は、硬くないウンチが

オムツにいっぱい付いているに違いない

でも、母親におしりを上げさせてまで

座薬を入れられるはずもない


あとは、このわたし

長男だし、おとこだし、ここで、がんばっとかないと、

あるかないかわからない財産の行方にも

大きく影響が出るかもわからないし

ええーいっとは思わなかった。


待てよ、明日の朝まで様子を見て、

きっとそれまでには、熱ぐらい下がるよな

だって、39度ってことは、40度よりましなわけだし

まあ、そばにいるだけでいいか

と、こっそり自分に言い聞かせた

よく朝、 8時過ぎに医院より電話があった

「お熱、下がりましたか?」

まずい、実は、朝7時過ぎに熱を見ると、

まだ、39度ぐらいあり、あわてた私は、

意を決して、ウンチをものともせず、

座薬を差し入れたばかりだったのだ

まだ、効いてこないに決まっている

「あ~どうしよう」

ウンチにへこたれたばっかりに、

父を危ない目に合わせてしまった

「はい、まだ、熱は下がっていません。

39度あります。」

「じゃ、病院へ、紹介状書きますから、

9時過ぎに取りに来てください。入院の連絡入れておきますから」

「はい、わかりました。」

でも、自分の悪事は吐露できなかった。

病院に着くなり、救急で処置することになり、

私たち家族は、寒い待合室で

しゃべるでもなく、肩寄せ合ってたたずんでいた。

ただひとり、私だけが、良心の呵責(かしゃく)に、

さいなまれていた。

2時間ぐらいたったころ、医師の説明があると

診察室の中に入るように看護士に呼ばれた

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